
JRAへの理解
「トヨタがモータースポーツに挑戦し続けてきた理由は、まず第一に、トヨタにはクルマから広がる楽しみを伝える使命があるから。
第二は、モータースポーツは技術力と開発力の競争であり、極限技術の開発に取り組んでいける格好の場であると考えたから。
第三は、モータースポーツの場で活躍することによってトヨタ車の優位性をアピールすることができ、そのことが企業イメージの向上や販促につながるから。
とくにF1は、トヨタモータースポーツ活動の集大成として総力を結集して取り組む価値のある目標であり、トヨタが夢を提供し続ける企業であるためにも是非とも挑戦したかった」K氏はこうも続けた。
「やるからには、勝たなけりゃ」トヨタのモータースポーツ戦略は、H研究所を統括拠点とし、日本(TRD)、米国(TRDIUSA)、欧州(TMG)の三極に子会社を配置して、グローバル体制が整備された。
欧州を基盤とするF1に対して米国主体のCARTは、二○○○年に待望の初勝利を手にし、その後も五勝するという実績を示した。
トヨタがF1とCARTという二大レースに執念を燃やすのは、若者へのアピールと同時に、トヨタのグローバル戦略と密接に関係してくる。
世界市場にトヨタブランドを浸透させ、印象づけていくことが世界でトヨタが勝ち抜くことにつながるからである。
F1は、年間十六戦で世界一○○カ国以上、約四億人がテレビなどを通じて観戦するという。
そのF1が欧州中心とすれば、CARTは、インディレースを前身とし米国を中心にカナダ、オーストラリア、ブラジル、日本の五ヵ国で年間二○戦開催される。
言わば、トヨタのブランドを世界に認知させる最も効果的な戦略がモータースポーツの最高峰であるF1への参戦であり、それを勝利に結び付けていくことなのである。
二○○一年七月三日、トヨタ自動車のC社長と松下電器産業のN社長は揃って記者会見し、松下がトヨタF1チームのタイトルスポンサーとして支援する契約を締結したと発表した。
契約期間は、二○○二年から二○○六年までの五年間で、松下がトヨタに支払う契約金は明らかにされていないが、「きっとすぐにその効果が出てくると確信している」(N社長)という言葉から推察するに、九○億円を上回るのではないかと噂されている。
チーム名は「パナソニック・トヨタ・レーシング」と決定され、マシンのカラーリングは、トヨタのイメージカラーである赤と白を基調に、リアウイングとサイドポットに青い「Panasonic」のロゴを配したものとなる。
これによってトヨタは、年間二○○億円とも言われる資金の負担を減らすことができ、松下は世界市場、とくにF1の本場であるヨ−ロッパでのブランド向上、イメージアップを期待する。
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